その昔、年賀状は私にとって、一年に一度自分の存在を知り合いに知らしめる唯一の自己主張の手段だった。今みたいにプリンタなんてない。手で描くのだ。こつこつと点描で10時間以上かけた年賀状もあった。ペン画で暇と時間だけを費やしたのが自慢の年賀状だってあった。もう執念と言うしかなかったかもしれない。そういう年賀状を送ったのだ。相手が見て、驚くようなもので、それを描いた自分の存在を浮かび上がらせるしか方法がなかったのかもしれない。実に邪道である。
今の仕事を始めて、仕事で年賀状を描く事が多くなって、途端に自分の年賀状はめんどくさくなった。仕事でエネルギーを使い果たし、もう自分の年賀状で主張する時間も目的意識も失わてしまっていたからだ。だけど、年賀状は自分の為に存在しているのは時を経た今もやっぱり同じなのかもしれない。他人の年賀状を作りながら、自己主張をしている。
デザイン年賀状は多くの人に使ってもらうための年賀状だ。特定の人のためのものではない。だからもっと数をとか、もっと可愛く、もっと大胆に、もっとオーソドックスにと正反対の事を次から次へと要望が出るが、全てを満たす事は到底不可能だ。人の趣味嗜好は多種多様で簡単に括れるものではない。色々ご不満もあるかもしれないが、デザイン年賀状はほんの少しだけ新しい感覚で、ちょっとだけひねり、田中ふゆきという人間のフィルターを通した年賀状で、かつ、最大公約数的な既製品だ。
イラストだけ欲しい方へ
多分部品として使用して、自分でいろいろ加工しレイアウトしたい貴方。多分それは少数派です。イラストだけ欲しい場合は、Adobe Illustratorをお使い下さい。ない場合は年賀サイトは他にも山ほどあります。或いは本屋に行けばいくらでも雑誌で売っています。
奇抜で斬新なデザインが欲しい人へ
これも少数派です。決して大多数とは言えません。そもそも奇抜で斬新なものを既製品から選ぶのが根本的な間違いと言えるでしょう。オーダーメイドするか、自分で作るかすべきです。イラストレーターの方にお願いして出来たプロフェッショナルイラストレーター年賀リンクもあります。或いは費用を払えば、それだけ使う方が減りますから、結果的に人とかぶらない年賀状になります。
以上の事を踏まえて、どうぞ良い年賀状をお作り下さい。