さばぇさんの年賀状の付き合いで実現した、約20年ぶりの再会。

さばぇさんの私の年賀状作法その2

年賀状は、年に一度の近況報告の場

年賀状の付き合いで実現した、約20年ぶりの再会

こうやって年賀状だけの付き合いになって久しい友達も、数えてみると結構な人数が居ます。特に、私は就職を機会に地元を離れてしまったので、小中高校時代の地元の友達や、大学時代の友達とは、就職を期に直接会う機会がどっと減ってしまい、かと言って当時はまだ今のようにメールや携帯電話が普及していなかったので、よっぽどの用事がない限り、普段から連絡は取り合いませんでした。その後、メールアドレスや携帯の番号を交換した友達もいますが、今となってはみんなそれぞれ仕事や子育てが忙しかったり、生活パターンが違ったりして、なかなか普段は連絡を取ることもなく、やっぱり年に1度の年賀状のやりとりだけの間柄の友達も多いです。

こういう話をすると、「そういう友達って、もう必要ないんじゃない?」と言われることもあります。確かに、年に一度の年賀状のやり取りだけの間柄だったら、いっそ関係を切ってしまっても、特に困ることもないだろう とも思います。でも、人生の一時期を仲良く一緒に過ごした友達は、ある意味私の財産ですし、一度連絡を絶ってしまうと、その後再び連絡を取るのはなかなか大変なこと。それに、こうやって細々とでも繋がりを保っていることによって、また再開できる機会が訪れることもあると思っています。

実際、高校時代に仲の良かった友達数人とは、進んだ大学が違ったこと、その後の就職で私が遠くへ引っ越してしまったことなどがあり、めっきり年賀状だけの繋がりになっていました。数年前に一時帰国した時、他の高校時代の友達と一緒に飲みながら、プチ同窓会をやろうといういことになり、話も急なのでとりあえず連絡が取れる人にだけ連絡をということで、未だに交流のあるメールや携帯電話で連絡が取れる友達には連絡したのですが、せっかくの機会だからこの年賀状だけの繋がりになっていた友達数人とも会いたいなと思いました。

20年の空白を埋める年賀状

とはいえ、彼女達とはもう20年近くも年賀状だけのお付き合い。仲の良かった当時は存在すらしていなかった(笑)、メールアドレスも知らなければ、携帯電話の番号も知りません。でも、毎年年賀状が届いて、相手からも年賀状が来てるわけだから と、その宛先に手紙とこちらのメールアドレスを書いて送ってみたところ、きちんと返事が来て、約20年ぶりの再開に結びつきました。

会ってしまえば、20年の空白なんてなかったかのように話に花が咲き、とても楽しく懐かしい時間を過ごすことができ、その後も何度か会ってやり取りが続いています。普段は住む国も生活パターンも違うので、なかなかコンスタントに連絡を取り合うことはできませんが、時間が合えば数年に一度でもこうやって集まりたいね と話しています。

それもこれも、年賀状の付き合いすらなければ適わなかった再開だろうなーと実感。なのでこれからも、たとえ年賀状だけのお付き合いでも、大切にしていきたいと思っています。

年賀状感が変わった、友達からの年賀状

そういうわけで、年賀状はほぼコンスタントに出していますが、かと言ってそんなに凝った年賀状を作っているわけではありません。子供の頃から、自作の版画やプリントごっこ(懐かしい〜)などを使って毎年年賀状を作る習慣はありましたが、かと言ってそれを特別楽しいと思っていたわけでもなく、忙しいときなどは面倒だなーとも思いつつ、それでも年末の習慣としてなんとなく年賀状を作って出していました。

以前は、年賀状と言えば門松や鏡餅、その年の干支と言った、いわゆる新年らしいものの絵や画像で作るものと、漠然と思っていました。社会人になるころからは、写真付きの年賀状を送ってくれる人も増えてきましたが、使われている写真はだいたいご本人の結婚式の時の写真だったり、そのお子さんたちの写真がメインです。今から15年近く前の当時は、まだPCがそれほど普及もしておらず、家庭用のインクジェット・プリンターの画質もそれほどよくなかったため、こういう写真付きの年賀状は写真屋さんで作ったと思われるとても綺麗なものでした。こんなキレイな写真付きの年賀状が作れたらいいなーという思いはあったものの、当時結婚もしていなければ当然子供もいない私には、わざわざ写真屋さんで年賀状を作ってまでみんなに見てもらたい写真も特になく(笑)、こういう素敵な年賀状は夢のまた夢という感じでした。

お正月とは関係のない、素敵なイラストを描いて送ってくれる友達などもいましたが、絵心のまるでない私にはそんな素敵な絵が描けるわけもなく・・・。そのころは年賀状に特にこだわりもなく、年賀状自体も子供の頃からの「お世話になった方々に年賀状を出すのは礼儀」という習慣から出しているに過ぎなかったので、画像編集ソフトについてきたイラスト集から画像を選んで、いかに手抜きをして年賀状を作るかを第一に考え(笑)、特にこだわりもなく年賀状を作っていました。

そんなある時、海外旅行好きな友達が、海外旅行で行った先のステキな風景の写真を使った年賀状を送ってくれました。それまでもらったことのあるお正月らしい雰囲気の絵や、結婚や子供と言った家族の写真が付いた年賀状とは違い、友達本人と外国のステキな風景写真でできたその年賀状を見て、「そうか、年賀状って別に正月っぽい画像じゃなくてもいいんだ」と、なんだか目から鱗だったのを覚えています。

当時は海外旅行を趣味としている友達が多かったこともあり、その頃からぼちぼち、これって自分で作ったのかしら?という、あまりプリントの質の良くない(失礼!)、海外の写真付きの年賀状をもらう機会が増えてきました。確かに毎年毎年作る年賀状、お正月らしい雰囲気のハガキもいいですが、こうやって友達が去年どんなところへ行ってきたのか、今どんなことに興味を持っているのかが伝わる年賀状もいいなーと思い、私もまねをしてみることにしました。