2007年にとったアンケートと全く同じアンケートを実施して取得した結果と分析

年賀状作りの意識に変化が見える

年賀状サービスは変化しなければ生き残れない

肯定的意見が激増

質問は、下記のような設問で実施しました。(株式会社アイデア工房)
あなたにとって年賀状作りとは。下記の中から直感でひとつお選びください。
実施期間:2011年11月23日〜12月4日
方法:年賀状ダウンロードデータをアンケートに答えて提供。
有効回答数:715
回答者属性:年賀状のデザインデータをネットを通じて求める方

2007年にも全く同じ設問で同じ方法でアンケートを実施しています。
実施期間:2007年12月15日〜2007年12月24日まで
有効回答数:452

結果分析

便宜的に寒色を否定形とし、暖色を肯定形と分けてあります。顕著な変化が見て取れます。その他の答えを出した人も肯定的な人が75%を占め、暖色系が大きく増えています。年賀状作りを苦痛に思う人が大きく減っています。これは、インターネット、ムック本などの出版物、宛名ソフトの進化、或いはプリンタなどの性能アップにより、誰もがカンタンに年賀状を作る事が出来るようになった事と決して無縁ではないでしょう。機械的に作れるので楽だと答えた層が増えている事がその証左です。

年賀状の枚数は減っていると言われて久しいですが、実際には日本の人口動態を考えれば右肩上がりに増える方がおかしいので、現状の数字はそれでもかなり多く、しかも、別のアンケート結果で年賀状は日本の文化である、正月の風物詩だ、ないと寂しいとなど、肯定的に捉えている人が増えている傾向は増加傾向に拍車が掛かっています。

年賀状印刷もデザインもコモデティ化している

現在の年賀状印刷サービスや出版社のムック本などの年賀状ビジネスは、デザインの種類、品質、素材、豊富さを競っています。しかし、どれをとっても大同小異で大差はありません。現在は中間に位置する消極的否定派や、消極的肯定派が、積極的肯定に転じた時、現在のサービスの質では、決して顧客の満足感を得る事は出来ません。

これまでは、左図のような二次元のマトリクスを考えれば良かった訳です。利便性を追求するか、品質を追求するか。出版社も、印刷サービスも、ネットもこのような図式の中で勝負をしていた訳ですが、ここに縦軸に1本、エンターテインメント性が加わると考えれば分かりやすいかもしれません。

考えるのが楽しい、機械的に作れるので楽だ、ギリギリになると燃える、この層は、普通のサービスを費用を出して購入はしてくれません。考えるのがもっと楽しくなる、機械的に作ってはこんなものは出来ない、ギリギリになったらこんな楽しいものは味わえない、そんなサービスの提供こそが、おそらく今後の鍵となる事でしょう。